2000/02/25・UP
DARK BLOOD
〜 12 〜
清一色×八戒


『悟能』





「独りには、しませんよ」





『私達、もう、独りじゃないんだね』





「ああああああっっ!!」

 一気に引き抜かれた指の後、先刻まで押し入っていたそれとは比べ物にならない程

の質量に貫かれ、苦痛と快楽が入り混じった叫びが八戒の唇から放たれた。腰を掴み

幾度も引き寄せる手の冷たさと、分け入ってくる猛った昂ぶりの奇妙なまでの熱さ。深

く深く刺し貫かれ幾度も突き上げられながら、止め処なく嬌声が響く。

 何も判らなくなってしまうくらいの悦に襲われて身も世もなく喘ぐ碧の瞳。その痴態を

冴えた瞳でひたりと見詰めながら、更に快楽を注ぎ込もうと、八戒の身体を深く抉って

いく。

「貴方から何もかも奪って、壊して差し上げますよ」

 毒よりも甘く染み込む深い声。張り付いたような笑みが深くなる。





「全て、失っておしまいなさい」





 沈む声は嬌声に掻き消され、深い闇に同化していく。

 宴はまだ、始まったばかり。








BACK  

TOP

 
                   ア イ
バレンタインカウントダウン ☆ 清一色から八戒へ / 『狂愛』 を込めて